査定前にやるべき簡単リフォーム
不動産を売却する際に「リフォームをしてから売った方が高く売れるのでは?」と考える人は多いです。しかし高額なリフォームを行っても、その費用が必ずしも売却価格に反映されるとは限りません。むしろ売却前に大規模なリフォームをすると、投じた資金が回収できずに損をしてしまう可能性があります。そこでポイントとなるのが、コストを抑えつつ印象を改善できる“簡単なリフォーム”です。
例えば、壁紙の張り替えは代表的な方法です。部屋全体の印象を大きく変える効果があり、タバコやペットのにおい、シミなどもリセットできます。比較的安価で実施でき、購入希望者に「きれいな物件」という印象を与えやすくなります。
また、フローリングの補修や畳の表替えも効果的です。床は生活感が出やすい部分で、傷や汚れが目立つとマイナス評価につながります。部分的な補修や張り替えでも十分印象は変わります。
水回りも重要です。キッチンや浴室の全面リフォームは費用が高額ですが、蛇口やシャワーヘッドの交換、目地の補修など小規模な改善でも「清潔感がある」という好印象を与えられます。
さらに照明の交換も見逃せません。暗い部屋は狭く古い印象を与えてしまいますが、LED照明に替えるだけで明るさが増し、省エネ効果もアピールできます。
売却前に行うべきは「大規模なリフォーム」ではなく「費用対効果の高い部分的な改善」です。買主は購入後に自分好みにリフォームするケースも多いため、最低限のメンテナンスで清潔感を出す方が結果的に効率的です。
