売却費用を抑えるための工夫

 

不動産の売却では、売却額がそのまま手元に残るわけではありません。仲介手数料や税金、諸経費などが差し引かれるため、実際に残る金額は想像以上に少なくなることもあります。だからこそ、事前に「どんな費用がかかるのか」を理解し、抑えられる部分を工夫することが重要です。

 

まず大きな割合を占めるのが仲介手数料です。売却価格に応じて「（売却価格×3％＋6万円）＋消費税」という計算式で上限が決まっています。不動産会社によってはキャンペーンや割引を行っている場合もあるため、複数社を比較検討するだけで数十万円の差が出ることもあります。

 

次に税金です。譲渡所得税や住民税は利益に応じて課されますが、マイホーム売却なら「3,000万円特別控除」や「買い替え特例」などを利用できるケースが多くあります。条件を満たしているかを早めに確認し、適切に申告することで大幅に節税が可能です。

 

そのほか、リフォーム費用についても注意が必要です。査定前に高額なリフォームを行っても、必ずしも売却価格に反映されるとは限りません。むしろ簡単な清掃や修繕の方がコストを抑えつつ印象を良くする効果が期待できます。

 

また、抵当権抹消登記や相続登記などの司法書士報酬も発生する場合があります。費用は事務所ごとに異なるため、事前に見積もりを取り、比較して依頼することが有効です。

 

不動産売却は高額な取引だからこそ、数万円?数十万円の違いが最終的な手取りに大きく影響します。無駄な支出を避け、利用できる特例を活用することで、売却後に手元に残る金額を増やすことができます。